笑う大天使(2006/07/25)
笑う大天使を観に久々に映画館に行きました。1年…2年ぶりかな?邦画にいたっては「バトル・ロワイアル」以来だから5年ぶりくらい。
観た感想ですが、原作を無視した超設定もないし、アクションもカクカクしてないし、良い痛快娯楽作に仕上がっているのではないでしょうか。演出も最近のマンガ技法を取り入れてハデハデだし。広川太一郎さんのナレーションは大いに楽しめました。
と、これは原作を知らない人、これから観に行こうかと楽しみにしている人向けの評価。まあ、所詮技術演出が発達してもマンガの実写化なんて無理があるんですよ。…フッ。
あっ、ここからは偏見持った川原泉信者の愚痴愚痴な独り言です。読むならネタバレありなコトと私を温かい目で見守る覚悟をしてくださいね。
反転してみてください。
まず確かに原作を無視した超設定はなかったです。三人娘の境遇変更や、怪力を手に入れる過程などの変更などなど…しかし細かい点はいくつかありました。その中で許せたものと許せなかったものに分けてみました。教授が「ご自由にどうぞ」と言った?そんなこたぁ分かって書いているんですよ。
許せたものは箇条書きで。まあ、この程度は覚悟してましたよ。でも人によっては許せないものもあるんだろうな…
・史緒さんが関西弁
・和音さんがオスカルとラスカルの区別がついている
・柚子さんがメガネかけてる
・ロレンスさん空気
・俊介さん空気
・ダミアンがCG、そんで空気
・マリーニ神父がシスター
・孝兄ちゃん…いたの?
・学園が孤島にある
・学園の成り立ちとかいういらない解説
・アジの開きがチキンラーメン
・ぬくいコーヒー牛乳は?
・ポーの一族は?
・ホモは死刑は?
・掃除の時間エプロンドレスは?
・牛乳ワックスは?
・麦チョコの解説は?
・後半、ほとんど別作品
・巨大化…
許せなかったものは感情のままに。
まずなんていっても許せなかったのは、外伝「夢だっていいじゃない」を盛り込んだこと。2巻までで綺麗に完結してるのに、なぜ盛り込む。外伝やりたかった?ふざけるな、だったら本編に混ぜるな。同時上映にしろ!結局、下手な盛り込み方の所為で口述筆記のシーンが蛇足になってしまったではないか。あんちゃんが怪我した伏線も引っ張りすぎ!怪力が目覚めたイベントにムリヤリ盛り込むな!だいたい外伝やりたかったのなら和音さんや柚子さんのエピソードはどうしたんだ!っていうか、なぜルドルフをワンシーンだけ出した?おハルさんは?逆に必然性がないぞ。アレで信者へのサービスシーンのつもりか?あと麦チョコの食べ方。なに一粒つまんで食べているんだ?それが庶民の食べ方か?そこは一掴みして口に放り込み「もぎゅもぎゅ」だろう!カーラ喰いを演出しなくて原作信者が笑って許すと思っているのか?演出といえば、教授の閑話休題がほとんどなかったのも腹立だしい。アークエンジェルをアーチエンジェルと読んでいたという件が省かれていたのは、まあ許そう。光源氏論がなかったのもまあ許そう。でも「カイザルのものはカイザルに」は必要だろう。「イタリアの変態はイタリアに返すのがスジだよな」この名言がなくて何が「笑う大天使」の実写化だ!そうここでもう一つ大きいものが、三人が神父が変態だと疑って、目を大きく見開いていたものが各々(言い方は変えているが同じ思考で)自己完結しながら諦観していくシーン。ココこそ教授のマンガで一番見るべきとこではないのか?それをバッサリ捨てるなんて、ホントに監督は原作好きなのか?
他にももう一度映画観かえしたら出て来るかもしれないですが、精神衛生上悪いのでやめます。あとこの手のものはまたしばらく観ないことにします。あっ、でもフォローの為に一言。今回このような感想になることが大いに予想できたので公開直前まで観るかどうかを悩んでいました。それでも今回観てしまったのは…それだけ「笑う大天使」が好きなんですよ。そして胸を張って勧められるくらいおもしろいんですよ。あくまで原作はですが。フォローになったかな?
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