なんとなく北へ-北海道4泊5日-(2005/05/10)
今回の旅行のキッカケ
「なんとなく北へ」という曲があります。何度も聴いてるうちになんとなく北へ行きたくなりました。というほとんど理由になっていない理由で今回の行き先が決定。

さて曲しか聴いてないので、当然、北海道には何があるかよく分かっていません。まあとりあえず札幌ラーメン食べて、登別温泉に浸かれればいいやと、適当に予定を組むことにしました。でも日本最北端は行きたいな…

稚内→札幌→小樽→松前→函館→登別→札幌→北斗星?
1日目(火)
まずは飛行機に乗るため羽田へ。出発の便は11:30なので地元を出るのもゆっくり。羽田に着いてからもゆっくりです。時間があるので呑気にラーメンなどをすすってますと、インフォメーションに不吉な文字が。「稚内上空が悪天候です。場合によっては旭川空港に着陸します」

えーと稚内に着かないと今回の旅行に行く意味が半分近くなくなるのですが。とはいえ今回は全ての乗り物と宿泊地を予約済み。旅行を止める訳にはいきません。仕方がない。旭川に着いたら楽しい動物園でも見てこよう。などと気分はネガティブになりました。
飛行機に搭乗し、もしかしたら稚内に着くかもと信じる心を乗せて離陸。最初は気楽な空の旅もしばらくするとガックンガックンゆれ始めました。そして時々、体がふわっと浮く感じ。うわ~メチャメチャ怖い。怖さが絶叫マシンの比じゃないです。ごめんなさいごめんなさい。稚内に着かなくていいです。っていうか北海道に着かなくてもいいです。とにかく今すぐ降ろしてください。と、心の中で叫びつつ平静を保った振りをしていると、いつの間にか稚内上空とのアナウンス。そして着陸した時、機内で拍手が起こりました。ヤッパリみんな怖かったんだね。ホント、寿命が縮む心境ってあるのですね。確実に5年は縮んでます。
さて、30分遅れたものの、予定通り稚内に着いたことで楽しい動物園見学はなくなりました。2時間前のネガティブ気分とサヨナラし、レンタカーを借りに受付へ。すると受付には先客が。やり取りを聞くと車は空港駐車場ではなく、近くの営業所にあり、そこまで車で移動するとのこと。結果、その先客と車に同乗することに。乗ってる間黙っているのも嫌なので、さっきの飛行機怖かったですね。などと話しかけてみる。むこうもノッてきてくれ。十分間ながら、話を咲かせました。彼は今日、明日と稚内周辺を回り、明日の午後、利尻島に行くらしいです。
で、もちろん「あなたは?」と聞かれました。しかしここは何とかごまかすことに。なぜなら、今回の一日目の行程。なんとなく根本的な何かが間違っているような気がしていたので、口にしたくなかったのです。受付を済まし、レンタカーに乗り出したのは14:30。さてここから時間との戦いです。というか既に30分ロスしているし。

まずは日本最北端宗谷岬へ。宗谷岬に着き今回の旅行に行く意味の半分近くを達成しました。でもいまいち達成感がありません。車で走ったのは実質十数キロ。苦労という苦労(寿命は縮んだけど)をしていないのだから当然です。ま、そういうこともあるさと、ガソリンなんてほとんど減っていないのに、日本最北端のガソリンスタンドで無理やり給油し、記念品をゲット。次の地、稚内中心地へと向かいました。

市街地を抜け、稚内公園へ。氷雪の門、九人の乙女の像、開基百年記念塔

南極観測樺太犬記念碑とか稚内の町並み

ここで時間は16:00を過ぎたところ。やっぱりノシャップ岬は行けなかったかと、最後に稚内港北防波堤ドーム。

稚内駅に行ってレンタカーを返却したら稚内観光終了。滞在時間約2時間でした。
午後に稚内に着いたその日のうちに札幌に向かう電車に乗るなんて、酔狂通り越してアホだよな。と考えながら、最後に最北端の駅稚内駅を写真に収めスーパー宗谷は一路札幌へと向かうのでした。

電車では暇なので駅で買ったカニ弁当を頬張るくらいしかなく。弁当もなんかちょっとアレでしたし…

札幌に着いたのは22:00。ホテルでチェックインを済ませ、札幌市内へ。食べるはもちろん札幌ラーメン。予定では最終日にも食べるつもりなのではしごせずに1軒だけにします。で、食べたラーメンはおいしいの一言。実は味噌ラーメンはあまり好きではなかったのですが、ここのはもう一杯行きたくなりました。しかし店内はカウンター5席、外を見ると待っている人がいたのであえなく退散。あとで我侭言ってでも、もう一杯食べたかったなと後悔しました。

ホテルに戻り、お風呂に入ろうとすると1枚の紙が目に入る。温泉?札幌市内に温泉あるの?というかこのホテルにあるの?後で調べてみましたが、札幌温泉は結構有名なようで、温泉を持つホテルはいくつもあるそうです。で、たまたまとは言え、ここで温泉に入れるならば堪能せねばと、ザンブリと入ってきました。お湯は適温の無色。サラサラ感ありと、結構いい感じです。ですが露天が小さいのと、囲いが高くて景色がほとんど見えないのは残念です。まあ都市中心部なので仕方ないといえば仕方ないですが。あと、宿泊客にもお金を取るのはちょっと気分良くなかったです。お湯がしっかりしているだけにホント残念でした。
2日目(水)
ホテルは素泊まりなので朝食は無し。やることもないので早めにチェックアウト。レンタカー屋はまだ開店していないので、開店時間まで北海道大学を観光。大学の門とクラーク博士の胸像。ここが「動物のお医者さん」の舞台かとしみじみ

レンタカーを借り、まずは小樽へ向かいます。

小樽運河を写真に収め、

小樽硝子をお土産に購入。

最後は小樽寿司で締めて小樽観光は終了。お寿司はおいしいことはおいしかったですが、イマイチ地元で食べるソレとの違いはわからなかったです。完食しましたけど。

さて、お寿司を食べながら、店員さんに小樽から松前までどれくらいかかるか訊いてみる。アクシデントがなければ大体7時間位との答え。どうやら自分が予想した時間と同じ。現在10:00。初夏の日の長さから考えれば17:00に着けば十分観光はできます。ここで初めて松前観光を決定しました。
決定はしたもののやることは一つ。のんびりドライブするだけです。小樽から松前まで気の利いた高速道路はありません。国道5号線を延々と南下。そして7時間後、ホントに予定通り17:00に松前に着きました。松前に着き達成感に浸る。昨日の宗谷岬とはエライ違いです。松前城と桜を写真に収め、善光寺を参拝。続いて境内にある血脈桜を写真に収めました。ちなみに桜はほぼ葉桜ながらまだ花をつけていました。既に初夏だというのに桜が咲いているとは北海道恐るべしです。



次は北海道最南端白神岬です。岬から本州が見えます。本州の先端は竜飛岬、今度はアソコだと心に誓いました。これにて観光終了。

あとは函館に行くだけ…と思っていたら、途中、福島町で力士の像が並ぶ建物が目に入りました。千代の山千代の富士記念館と書いてありますが、さすがに18:00近く前では閉館しています。まあ記念にと建物を写真に収めて、本日の観光は本当に終了です。

函館…イヤ正確にはその近くの本日の宿がある湯の川温泉に着いたのは19:30。夕食はギリギリ間に合うそうでほっと一安心。落ち着いてロビーを見渡すと、いかにも学校ジャージという姿の子供がゴロゴロウロウロしています。どうも中学生で修学旅行の模様。修学旅行で温泉とはいい御身分だな、などと心の中で悪態をついてみる。なにはともあれ、夕食をとり、後は温泉を堪能。お湯は適温の透明。サラサラ感あり。長湯してとにかく今回のドライブ疲れをジンワリと取らせていただきました。

3日目(木)
オハヨー函館…天気はあまりよくないです。

まず最初はトラピスチヌ修道院を観光。

次に五稜郭跡公園をウロウロ。しかし、公園中心部への道が分からず、公園の周りをぐるっとひと周りしてしまいました。何とか公園の中心を抜け、少し疲れたので休憩がてら五稜郭タワーへ。自分が歩いてきた公園を俯瞰した後は、そこに佇む土方歳三の像を写真に収める。とにかく学生が一杯。まあ、みんな折角の修学旅行。何かを学び取って行ってください。自分が京都に行ったときは何も学び取れなかったけど…


続いては土方・啄木浪漫館。カクカク動く啄木先生の授業を聞き、虎徹、和泉守兼定、菊一文字を見る。

締めは土方歳三最期の地碑を写真に収め、函館観光の前半戦を終了しました。

お昼を食べに函館駅隣の市場へ。そこで食べるは海鮮丼とイカソーメン。やっぱりここでも、地元で食べるソレとの違いはわかりません。おいしいのですけどね。どちらかというと店員さんの話す北海道弁の方にインパクト受けました。ちせちゃんと同じしゃべり方だよ!と心の中でアニオタな感動。あ、もちろん完食しました。

店を出て、お土産用にいくらの瓶詰めを購入。ちなみにコレは旅行中食べるつもりです。後半戦は函館山から。昼間なので、マイカーでスイスイ登って展望台へ。夜景ではないけど、曇り空だけど、やっぱり景色はイイです。余談ですが、この両側が海に挟まれる函館市の風景、今回の旅行計画を立てるまで、北海道の南西端のくびれだと思ってました。本気で。ちょっと考えればそんなことはありえないことに気づくのに、無知で恥ずかしいです。

山を降り、函館ハリスト正教会とカトリック元町教会へ。ここで中学生の団体とルートが重なり、写真を撮ってくれと頼まれました。まあ、みんな…以下略。これにて函館観光終了。

函館を後にし、大沼公園へ。曇っているので水面が薄ら寒いな~などと見ていると、ここでも観光客に写真を撮ってくれと連続で頼まれました。しかもアジア系の外国人ばかり。なんで?

次は洞爺湖。距離があるのでしばらくのんびりドライブすることに。一直線の道路に右手を見れば海。左を見れば山々と、いい景色が続きます。これで晴れてればな。残念。洞爺湖に着くも、やっぱりここも水面が薄ら寒い。

続いて昭和新山へ。ゴツゴツの赤い岩山から白い煙がモクモク。あ~いかにも火山だわと感心していると、ここでも写真を撮ってくれと頼まれます。またもやアジア系の外国人。こんなに写真を撮ってくれと頼まれたことはありません。今までと今日で自分の何が変わったのでしょう???

最後は本日の宿がある登別温泉です。途中交通標識に、右登別温泉、左カルルス温泉の文字が目に入りました。ここに来て登別とカルルスが別物だということを知りました。てっきり登別が温泉でカルルスは温泉のブランド名かと思ってました。宿に着き、夕食をとった後はウキウキしながら温泉へ。お湯はちょい熱めの白濁。露天なのに硫黄の匂いがぷんぷん。いい感じです。景色は屋根が半分覆っていますが、お風呂自体が結構大きいため開放感も感じられます。これで空が晴れていれば完璧なのに。でもとにかくお湯が最高なので、長湯させていただきました。
4日目(金)
まずは朝風呂。朝日に白濁の温泉が映えます。そう、昨日とうって変わって今日は快晴。照りつく太陽の中、温泉にどっぷり浸かり体に硫黄をたっぷり染み込ませました。宿を出て、すぐ近くの倶多楽湖へ。ここでも水面がキラキラ。いい感じ。大沼と洞爺湖も今日行きたかったな。残念。

そして最終地札幌へ。まずは札幌ドーム。中には入らず外をぐるり。しばらくすると、サッカーコートが。おぉこれが噂の移動型サッカーコートかと感心する。このコート、サッカー用の為芝は天然。よって、ドームの中に入れっぱなしだと枯れてしまうので、普段は外に出し、試合のときに中に収納するというもの。しばらく感心して眺めていると、丘向こうからの掛け声が。丘を越えると、サッカーコートがありサッカーの練習をしている模様。しばらくボ~ッと見ていることにしました。

中を覗くと今は野球のグラウンドになってる模様です。

続いて羊ヶ丘公園。札幌といえばコレというくらい有名な、クラーク博士の像があるところです。まずはその有名な像を写真に収めます。

横を見ると放牧中の羊が。

反対側はさっぽろ雪まつり資料館です。桃鉄やボンバーマンの雪像の模型発見。さすがハドソンの本拠地です。

札幌市街中心部に戻りレンタカーを返却。まずはお昼ということで、再度札幌ラーメンに挑戦。今回は少し味噌の風味がきつかったものの、やっぱりおいしい。今度は迷わず2杯いただきました。

続いてさっぽろテレビ塔、札幌市時計台。がっかり観光地として有名ですが、最初からがっかりと知っていれば、思ったよりはと思うところが不思議なところです。まあどちらも中には入らなかったんですけどね。

残った時間は大通り公園でのんびり。ちょうど今日からさっぽろライラックまつりが始まったこともあり、公園は結構にぎやか。途中おやつにとうきびをかじりながら、快晴の空の下、祭りの雰囲気を味わいました。

夕方になり、ジンギスカンを食べに行く。昔、地元で非常においしくないマトンのジンギスカンを食べたことがあり、おいしくないだろうけどまあ、話の種で食べてくかという考えだったのですが…ごめんなさい私が間違ってました。羊肉ってこんなにおいしいの?と目から鱗ぽろぽろです。それともラムとマトンではこれほどの違いがあるのでしょうか?とにかく臭みが無い。そしてとろける食感。全てが最高です。またビールにもメチャメチャ合い、結局、三人前と生中を三杯。ぺろりと完食させていただきました。いや~。ジンギスカン。癖になりそうなおいしさでした。

ほろ酔い気分で札幌駅へ。お土産に北海道土産といえば定番のチョコ菓子を買い、駅のホームへ。しばらくすると本日の宿がガタコトと入ってきます。そう本日の宿は北斗星。そのまま東京へ直行です。中に入ると狭いながらもしっかりした個室。カードキーの反応が悪く、ちょっと操作に手間取ったものの、他はトラブルも無く出発。電車のゆれに先ほどの酒がいい感じにシャッフルされ、とたんに眠気が襲い、そのまま一眠りしました。

5日目(土)
夜中に目覚ましが鳴る。時間は0:00。なぜここで起きたか。青函トンネルを体験するためです。といっても夜だしトンネル入ったら何も見えません。ただ体感しただけなのですが、まあ記念ということで。トンネルを抜け、しばらく月夜を見ていたら2:00。もう一眠り。確かこの前後で青森についた模様。ちょっと記憶があいまい。盛岡だったかな?
朝になり、部屋の暑さで起床。もう北海道じゃないんだと改めて実感です。函館で買ったいくらの瓶詰をコンビニの白米弁当に開け。ナンチャッテいくら丼を食す。御飯が硬い。コレはちょっと失敗だったなと後悔しました。確かここらで黒磯を通過したと思います。あとはのんびりとゴロゴロ。こんなだらだら気分で電車に乗ったのは初めて。寝台車っていいな~

上野に着いたのは正午ちょっと前。最後に宿の写真を取って今回の旅行は終了しました。

最初はドキドキしすぎて寿命まで縮みましたが、後はアクシデントも全く無く、快適な旅行になりました。形だけでも北海道を北から南まで制覇したことになるので。今度は東から西まで制覇しようかな。イヤ、コレは多分無理がありそう。とりあえず登別温泉にはまた行くぞと心に決めておきます。今度はカルルス温泉も行こうっと。
補足:走行距離1500km
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